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新カリキュラム(2022年度から)について

文学部に入学する学生には、具体的に学びたいことがあったり、関心のある課題があったりすることに特徴があります。文学部はそうしたニーズに応えるべく、世界・社会・人間について広く探求できるよう、多様な授業科目や体系的なカリキュラムを提供しています。

学べる専門領域は21に及び、入学後にそれまで知らなかった学問や課題に出会うことも少なくなく、どのように学んでいくか迷うこともあると思います。また、資格取得や留学との兼ね合いがどうなるかも気になるところです。そこで文学部では、アカデミック・アドバイザー制度を設け、一人一人の学生が4年間の学修をデザインするのをお手伝いしています。

4年間の学修をデザインするときの指針となり、学びの成果を可視化する仕組みとして、2022年度入学生からプログラム制を導入しました。5つの分野で開設される主専攻プログラムにくわえて、分野横断・学際的なテーマを扱う総合人文学プログラムや、スキルアップや資格取得をめざす外国語習得・留学プログラム、研究力養成プログラム、心理職養成プログラム、学芸員養成プログラムといったアドバンスト・プログラムが開設され、主専攻プログラムの1つを選ぶとともに、身につけたい力に応じてプログラムを任意に選択することで、4年間の学修の基本が決まります。

文学部の伝統は少人数教育です。これは初年次から4年次まで連続する演習系科目(人文学入門演習、実践演習、課題演習)に特徴的です。そこでは、データ収集力、論理的思考力、文章構成力が涵養され、その成果は卒業論文となって結実します。

カリキュラム図(2022年度入学生から)

  1年次 2年次 3年次 4年次  
専門教育科目 ○導入教育
人文学の論点
人文学入門演習
○主専攻プログラム
哲学・芸術学プログラム
心理学プログラム
地理学・社会学・文化人類学・社会文化学プログラム
歴史学・考古学プログラム
言語文化学プログラム
卒業論文
○総合人文学プログラム
社会的課題と人文学/人類・文化・宗教
人間と科学/ことば/人文学研究の基礎
○アドバンスト・プログラム
外国語習得・留学プログラム(独仏中)※1年次から履修可
研究力養成プログラム(準備中)
心理職養成プログラム
学芸員養成プログラム
教養教育科目 人文学の基礎/その他の教養科目/高年次教養科目

大学には、高等学校まであったような決まった教科書はありません。なぜなら、大学はまだ答えのわからない問題に取り組む場所だからです。皆さんがこれまで学んできた教科書・参考書・辞書・事典は、第一線の研究者である大学の教員たちが日々の研究をもとに書いたものです。大学は、まさにこれから教科書に書かれるべきものが発見される現場であり、その実践的な探究の訓練が授業でおこなわれます。

大学の授業には、大きく分けて、「講義」系と「演習」系の2種類があります。講義系の科目は、1年次の文学部専門科目「人文学の論点」から2年次以降の「人文学概説」「人文学講義」へと、5分野・21領域の基礎から最先端まで、専門家たる教員から直接知識が伝授されます。また、教養教育科目によって、人文学以外の様々な分野や専門教育科目では扱われないテーマに関する知識を得ることができます。

とはいえ、大学の特色はなんといっても演習系の科目にあります。演習では、学生も教員と肩を並べて、実際に自分で調査・分析・考察をおこない、その成果を口頭発表や報告書(レポート)執筆によって皆と共有します。最初は、1年次前半の教養教育科目「人文学の基礎」で、文献読解・論文作成・口頭発表の方法といった基礎的な研究スキルを身につけることから始め、1年次後半の専門教育科目「人文学入門演習」では、各分野に特化した研究手法を体験的に学びます。本格的に専門教育が始まるのは2年次からで、「実践演習」では、調査・実験・解読等による実践的な研究活動を展開し、3年次からは、「課題演習」で卒業論文の作成準備を開始、4年次のおわり(1月)に卒業論文を仕上げます。