教育

カリキュラム

大学に入ると、学生は皆ひとりひとり自分で授業時間割をつくります。関心のある特定の分野・領域をとことん深めるのも、興味のある複数の分野・領域にまたがって学ぶのも、皆さん次第です。

岡山大学文学部は、人文学科の1学科制であり、入学後に時間をかけて自分の専攻する分野・領域を決めることができます。2年次に進むときに、8つの分野から自分の所属をひとつ決めますが、それによって他分野の授業の履修が制限されることはありません。分野を超えて開設されるテーマ型の科目群〈クラスター〉や、実践的な語学習得・資格取得をめざす〈プログラム〉を併行して履修することもできます。他学部の開講科目、岡山県内の17大学が連携して運営する「大学コンソーシアム岡山」の科目も、履修可能です。外部検定試験 や留学先で履修した科目も、条件を満たせば単位として認定されます。そうして4年間の学びを自分で組み立て、最終的には8分野よりもさらに専門的に23領域からひとつ選んで卒業論文を仕上げ、実践的な探究能力を身につけて卒業します。

どのような知識・能力を身につけて卒業するのかを、アカデミック・アドバイザーと相談しつつ、自分でデザインできる自由さが、岡山大学文学部のカリキュラムです。

カリキュラム図表

  人文学を
知る → 始める → 広げる → 深める
 
1年次 2年次 3年次 4年次
文学部
専門科目
講義系 人文学の
論点
人文学概説  →→  人文学講義  卒業論文
演習系 人文学
入門演習
実践演習   →→  課題演習
プログラム 外国語習得・留学 学芸員課程(2年次から)
共通科目・クラスター 人文学インタラクティブ講義、言語表現論、漢文・中国語文献研究法、西洋古典学、イスラーム文化論、ギリシア語、ラテン語、専門知と職業ジェンダー、老いと看取りと死の人文学
教養教育
科目
人文学の基礎 / 高年次教養科目 / 他の教養教育科目

大学には、高等学校まであったような決まった教科書はありません。なぜなら、大学はまだ答えのわからない問題に取り組む場所だからです。皆さんがこれまで学んできた教科書・参考書・辞書・事典は、第一線の 研究者である大学の教員たちが日々の研究をもとに書いたものです。大学は、まさにこれから教科書に書 かれるべきものが発見される現場であり、その実践的な探究の訓練が授業でおこなわれます。

大学の授業には、大きく分けて、「講義」系と「演習」系の2種類があります。講義系の科目は、1年次の文学部專門科目「人文学の論点」から2年次以降の「人文学概説」「人文学講義」へと、8分野・23領域の基礎から最先端まで、専門家たる教員から直接知識が伝授されます。また、他の教養教育科目によって、文学部以外の様々な分野の知識を得ることができます。

とはいえ、大学の特色はなんといっても演習系の科目にあります。演習では、学生も教員と肩を並べて、実際に自分で調査・分析・考察をおこない、その成果を口頭発表や報告書(レポート)執筆によって皆と共有します。もちろん、最初は1年次前半の教養教育科目「人文学の基礎」で、文献読解・論文作成・口頭発表の方法といった基礎的な研究スキルを身につけるところから始め、1年次後半の文学部専門科目「人文学人門 演習」では、各分野に特化した研究手法を実践的に修得します。その後、2年次からの「実践演習」で経験を積み、3年次に「課題演習」で本格的な卒業研究を開始して、4年次のおわりに卒業論文を仕上げるのです。

文学部のすべての授業科目概要(シラバス)は、岡山大学のウェプサイトで見ることができます。どんな授業があるのか、気になる人はぜひ見てください。