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松岡 弘之

研究分野(領域)

歴史学・考古学(日本史学)
 
 

研究・教育のキーワード

日本近現代史、社会史、地域、医療、ハンセン病、社会問題、社会運動、自治、文書館、アーカイブズ、地域資料
 
 

研究者としての私

1)日本近現代のハンセン病問題
 岡山県瀬戸内市の長島という島にある、国立療養所長島愛生園・邑久光明園というふたつのハンセン病療養所を主な対象として、入所者が取り組んだ自治会活動の特徴やその歴史的意義について研究しています。ハンセン病政策のもとで療養所入所者は自治会を組織し、医療や生活をめぐるさまざまな課題に立ち向かっていました。医師・職員・地域社会など多様な主体の相互関係にも注目しつつ、療養所の「日常」から近代日本社会のあり方を考えています。
 
 
2)歴史資料の保全・活用に関する住民・研究者・行政との協働
 2020年度に岡山大学に着任するまで、基礎自治体の文書館や自治体史の編さんの現場にいました。大規模災害時などにおける歴史資料のレスキューや、歴史的な公文書管理を含むさまざまな史料の保存と活用に関わってきました。日本社会には地域の歴史を学ぶための記録がたくさん残されています。それらが地域のなかで見出され、共有され、活用されていくための実践的な方法や課題について考えています。
 
 

教育者としての私

 学生のみなさんと歴史を学ぶことの意味を考えていきたいと思っています。現代社会を取り巻くさまざまな課題の起源と展開過程について、長い時間軸のなかでとらえていくことは、わたくしたちがこれからどのような社会をめざすか手がかりと知恵を与えてくれるはずです。これまでの成果に学び、フィールドに向かうなかで、あなただけの「問い」をたててください。そして、根拠にもとづき、論理的に考え抜く力を培ってください。
 
 そのためにも史料にたくさんふれていただきたいと考えています。岡山大学では附属図書館が所蔵する岡山藩の記録である池田家文庫や県内各地の地域資料の調査、現地見学会などが専門課程のカリキュラムのなかに組み込まれています。また、学生による自主的な学習会なども行われています。意欲ある学生のみなさんを多くの仲間とともにお待ちしております。
 
 

私が書いたもの

『ハンセン病療養所と自治の歴史』みすず書房、2020年
 私自身がこれまで取り組んできた研究をまとめたものです。多くの課題が残されており、岡山を起点としながら、これからさらによい問題提起ができればと思っています。
 
 
「鈴木重雄への旅」佐藤孝之・三村昌司編『近世・近現代文書の保存・管理の歴史』勉誠出版、2019年
 1970年代に気仙沼市出身で町長選挙に出馬したハンセン病回復者について研究したことがあります。ひとつの論文ができあがっていく、私なりの舞台裏をご紹介します。