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稲月 聡子(いなつき・さとこ)

教育分野(領域)

臨床心理学分野

研究・教育のキーワード

イメージを用いた心理療法

研究者としての私

もともと本好きで、学校に行く楽しみの一つが図書館で本を借りられることでした。小さい頃からずっと「物語」というものに力をもらっていたので、進路を検討するにあたっては、大学は文学部に進んで、物語をより深く学んでいければと考えていましたが、高校時代の担任の先生から臨床心理学という学問があることを教えてもらいました。

そこから人の人生のなかで紡がれる様々な「物語」に出会い、それに驚かされたり感動させてもらったり、時には無力感に陥りながら、クライエントさんの「物語」を聞いていくことを仕事にしてきました。心理臨床の実践をメインの仕事にしてきたなかで、研究としてはクライエントさんと一緒に体験したことを何とか形にしてみようと事例研究に取り組み、言葉によるやり取りだけではなく、夢や描画といったイメージを共有することの支援的意義について検討してきました。

また、同じ分野の研究者から声をかけていただいて、心理検査のフィードバックに関する研究や、被虐待経験をもつ子どもに対するイメージを用いた支援の研究を共同で行っています。

教育者としての私

当たり前の話ですが、人はそれぞれ違います。ですから人の話はきちんと聞かなければ理解できないし、一生懸命聞いたとしても理解することは難しく、結局完全な理解というものは存在しないように思います。それでも、理解したいと思い、クライエントの語りやイメージに耳を傾けていくことが、心理臨床の実践なのだと考えています。

臨床心理学を学ぶにあたっては、まずこの「人はみな違う」ことを尊重することの大事さと、尊重してもらうことの大切さを体験的に学んでもらえればと思っています。そして、人は変われないようで変われるし、変われるようで変われない難しさを、互いに受け入れながら、ともに学んでいければと思っています。

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