公認心理師資格取得について
岡山大学文学部では,公認心理師養成のための教育を行っています。
■公認心理師とは
公認心理師法に基づき,「国民の心の健康の保持増進」にかかわる心理専門職として,心理に関する支援を要する方,その家族などの関係者の方に対して専門的援助を行うための国家資格です。
公認心理師法第2条で定められた業務は,以下の4つです。
①心理に関する支援を要する者(要心理支援者)の心理状態を観察し,その結果を分析すること
②要心理支援者に対し,その心理に関する相談に応じ,助言,指導,その他の援助を行うこと
③要心理支援者の関係者に対し,その相談に応じ,助言,指導,その他の援助を行うこと
④心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと
■公認心理師になるためには
公認心理師になるためには,4年制大学において法定25科目(演習と80時間の実習を含む)を履修し卒業したのち,
(1)大学院に進学し,法定科目を修得して修了する
(2)所定の認定機関で2年以上の実務経験を積む
のいずれかで,国家試験を受験するための資格が得られます。その後,国家試験を受験し合格すれば,公認心理師資格の登録ができます。
(2)のルートは,認定機関に就職できるかどうかに左右されるため,受験資格を確実に得られるのは,(1)の大学院進学のルートであるといえます。
岡山大学文学部では,学部で修得が必要な25科目すべての単位をそろえることができます。
その後,岡山大学大学院社会文化科学研究科 人間社会文化専攻 心理学学位プログラム 心理学(臨床心理学)講座に進学すれば,大学院で必要な科目を履修することができ,公認心理師受験資格が得られます。
岡山大学大学院社会文化科学研究科では,「臨床心理士」養成も行っています。臨床心理士は,文部科学省の後援を受けた公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格ですが,これまで医療・福祉・教育・産業・司法など幅広い分野において心の問題に取り組む心理専門職の資格として,長年の実績があります。
これからは,国家資格である「公認心理師」と,臨床心理学的支援のスペシャリストとして長い実績がある「臨床心理士」の両方の資格をもつ人材が求められることが見込まれます。
岡山大学では公認心理師になるための実習施設が充実しています