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田中 共子(たなか・ともこ)

教育分野(領域)

心理学・社会心理学分野(社会心理学)

研究・教育のキーワード

異文化間心理学、臨床社会心理学、健康心理学、異文化接触、異文化適応、ソーシャルスキル、対人関係形成、異文化間教育、高齢者、医療安全

研究者としての私

何を研究しているか

主として、社会心理学をベースに、異文化接触と異文化適応に関する研究をしています。異文化滞在者における心理現象や、ゲストとホストの関係性に焦点を当てながら、質問紙調査、実験、面接、観察、介入実践を試みています。理論的な基礎研究だけではなくて、教育応用に関心を向けて、異文化間ソーシャルスキル学習などの異文化間教育のセッションを開発しています。他に、心理学以外の分野の研究者と共同しながら手がけてきた、サブテーマがあります。一つは異文化間の対人関係研究を応用した、高齢者にみられる加齢の適応的受容の研究や、世代間交流のソーシャルスキルの研究です。また、異文化接触のシミュレーションゲームやソーシャルスキル学習を応用した、医療安全のゲーミングシミュレーションなどの医療安全教育の研究も手がけています。

どのようにしてその分野の研究を志すようになったか

留学を機に、実験室実験から、生きた異文化接触現象に関する実証的研究、および現実場面での応用研究へと重点が移っていきました。理系出身で心理学に入ってきたこともあって、学際研究による新たな研究テーマの開拓を楽しんでいます。人文社会系や医療福祉系の多様な共同研究者と活動してきました。

これまでの研究のあゆみ

日本国内の異文化滞在者を対象とした適応研究を出発点に、海外に滞在する日本人の適応に目を向けてきています。主題はメンタルヘルスから社会文化的な適応、そして身体的な健康維持を意図した健康心理学的な健康教育へと広がっています。

今取り組んでいること

日本と海外の様々な地域間での双方向的交流を支援するため、環境移行に伴いどのようなソーシャルスキルが求められるのか、また使い分けられていくのかを調べています。また食の健康教育を、日本人の海外渡航や外国人の日本滞在に適した形にしていく方法を探るため、異文化適応と食の文化受容の関係を解き明かしながら、異文化間食育の創出をめざす研究を始めています。

将来の目標、社会や世界と自分の研究との関係

国際化時代の心理学の新たな姿を開拓していきたいと思っています。

教育者としての私

学生に何を伝えたいか

実証研究としての心理学の魅力を伝えたいと思います。

自分の授業の特徴は何か

よく考え、よく話し合い、よく書いてもらうことです。

指導にあたってはどのようなことを重視しているか

一緒に考えることです。

研究というものをどのように理解してほしいか

研究とは、まだ答のない問いを立て、その自分の問いに自分の方法を工夫して取り組み、自分の答えを探すことです。限りなくクリエイティブで魅力的な営みです。

どのような学生に授業を受けてほしいか

探求心を持ち、目を輝かせて学ぶ学生さんです。

私が書いたもの

『アメリカ留学 ソーシャルスキル通じる前向き会話術』(アルク、1994年)
アメリカに留学する日本人向けに、文化特異的な対人行動を解説し、練習問題をつけた自習書。留学前に一読を勧めたいと思います。
『留学生のソーシャルネットワークとソーシャルスキル』(ナカニシヤ出版、2000年)
在日留学生の対人関係網と社会的技能について調査した、一連の研究をまとめたものです。日本社会心理学会の島田賞を受賞しました。

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