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北川 博史(きたがわ・ひろふみ)

教育分野(領域)

地理学・社会学・文化人類学・社会文化学分野(地理学)

研究・教育のキーワード

経済地理学、産業集積、企業の地理学、工業地域、地域システム論、 地域間格差、非大都市圏地域、リヴァブル・シティ、乾燥地都市、島嶼研究

研究者としての私

大学院に進学した後、経済地理学分野の中でも、企業の地理学、すなわち、企業の立地行動がどのように空間を編成するのかを中心に研究してきました。職を得て、博士の学位を取得した後、博士論文の成果を『日本工業地域論』(海青社)として上梓しました。その後、企業立地をはじめとする経済機能の集中や分散にともなって再編成されつつある地域間の関係性や地域間格差の実態を明らかにしたいと考えるようになりました。それは、近年の東京一極集中化のもと、日本の地域構造が非常に歪になっていることが背景にあります。とくに、岡山を含む非大都市圏地域において、地域システムに換言される地域と地域との繋がりならびに支配・従属関係を明らかにすることを試みました。その成果は、『非大都市圏地域における地域システムの再編』(岡山大学文学部叢書)として公刊しています。その間、カナダのバンクーバーにて研究する機会を賜り、世界一すみやすい都市と称される都市の実像に触れることができました。また、同時に、乾燥地研究センターとの共同研究において乾燥地における都市開発についても研究することになりました。加えて、かつて日本が都市形成に大いに寄与した南洋諸島の主要都市の構造変化に関する研究にも参画することになりました。こうしたバンクーバーや沙漠の中の乾燥地都市、南洋諸島の諸都市の地域変化を目の当たりにし、現在では、都市のあり方や持続的な発展の方向性について考えてみたいと思っています。これまでの産業地理学分野での研究のみならず都市地理学分野での研究成果をあげるべく、バンクーバーはもとより、パースやメルボルンといったオーストラリアの諸都市、サンノゼやフェニックスなどのアメリカ合衆国の諸都市、インドのバンガロールやパラオ共和国のコロールなどで調査研究を行っています。

教育者としての私

私の主たる研究分野である経済地理学分野では、理論的研究が多く蓄積されており、ほかの人文地理学の諸分野とは、若干、学界の雰囲気が異なる分野です。とはいうものの、地理学の基本である「見て、歩いて、そして考える」という研究のスタイルに関しては、ほかの人文地理学諸分野との違いはありません。地域を知り地域に学ぶ、地域に学び地域を知る。地域の見方、考え方を修得すれば,今まで見えていなかったことが見えるようになります。
大学の地理学は、高校で学ぶ地理とは全く異なります。地域の研究を通して、私たちにとって何が必要なのか、一緒に探したいと思っています。こうした地理学研究の醍醐味を味わいたい方に授業を受けて欲しいと思っています。

私が書いたもの

著書(単著)

  1. 『非大都市圏地域における地域システムの再編』(岡山大学文学部叢書、2011 年)
  2. 『日本工業地域論 グローバル化と空洞化の時代 』(海青社、2005 年)

論文(単著・最近のもの)

  1. 「乾燥地都市における経済開発とその特性―アリゾナ州を事例として―」(岡山大学附属図書館リポジトリ、2014 年)、
  2. 「太平洋島嶼国における持続可能な地域経済と地域構造の特徴」(岡山大学附属図書館リポジトリ、2014 年)
  3. 「新興国における IT サービスの輸出動向とその地域的動態」(岡山大学附属図書館リポジトリ、2013 年)
  4. 「カナダにおける日本系企業の立地変動」(地理学報告、2013 年)
  5. 「太平洋島嶼国における地域構造の特徴と機能集中-パラオ共和国を事例として-」(地理学報告、2012 年)
  6. 「パラオ共和国における国土構造の地域的特徴と一極集中」(日本都市学会年報、2011 年)
  7. 「インドにおける ICT 産業とその空間構造」(岡山大学附属図書館リポジトリ、2011 年)
  8. 「離島における漁業活動の構造変化―香川県直島を事例として―」(岡山大学附属図書館リポジトリ、2011 年)

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