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大杉 洋(おおすぎ・ひろし)

教育分野(領域)

外国語・外国文学分野(ドイツ言語文化学)

研究・教育のキーワード

ドイツ語、ドイツ文学、ゲーテ、ヨーロッパ、近代、人間、自然

研究者としての私

近代ドイツ文学、とくにゲーテの作品を研究しています。

学部学生時代に、恩師からトーマス・マンの『ブッデンブローク家の人々』という長編小説をドイツ語原文で読破することを勧められました。恩師の眼差しには特別なオーラがあって、「もしかしたら、できるかもしれない」と思い、読みはじめました。大変な困難を伴う格闘が続きましたが、読み終えたときには、ドイツ語の読解力が格段に向上し、自信がつきました。

大学院を経て、教員となり、数年経った後、ゲーテの『若きヴェルテルの悩み』を読んだことが、ゲーテ研究を始めるきっかけとなりました。ゲーテのドイツ語表現はとても豊かで、体がぽかぽか暖かくなってきたことを思い出します。ゲーテの作品研究においては、ゲーテの自然科学研究との関連、がひとつの重要な関心事となっています。これまでの研究論文は、文学作品における特定の言葉の用いられ方に関するものが多く、今後もこのことに関心を据えながら書き続けていくことになると思います。そのことを通じて、自分なりにゲーテの作品の読み方を提示したい。ゲーテは過去の人、と思われがちですが、作品から伝わってくるメッセージは、現代を生きる私たちの関心と重なるものが少なくありません。このこともくりかえし取り上げていきたいと思います。

教育者としての私

ドイツ語を教えること、が私の教育活動のベースです。初級においては、ドイツ語の基礎知識を分かりやすく説明し、くりかえし発声練習することを重視しています。初級修了以降、ドイツ語の原書を読めるようになるための訓練においては、初級で身につけた知識をいかに活用するかをくりかえし強調するとともに、初級では学ばなかった重要な学習項目を補って解説します。

ドイツ文学の専門科目においては、上記の語学的訓練に加えて、文学作品を紹介する際に、時を隔てて書かれた作品が、現代を生きる私たちに生き生きと語りかけてくるメッセージがどのようなものであるか、に関心を据えて講義を行っています。ことばは時空を超えるものです。そのことを、ドイツ文学の分野においても、くりかえし確認していきたいと思います。

私が書いたもの

学術論文

  1. ゲーテ『ファウスト』における„Maß“について、日本独文学会中国四国支部『ドイツ文学論集』第48号、2015年10月31日、5-15頁。
  2. Goethe und Amerika. Goethes Amerikabild im Spiegel seiner naturwissenschaftlichen Schriften. In:Neue Beitraege zur Germanistik. Band 5/Heft 1. Muenchen:IudiciumVerlag 2006, S.144-157.
  3. 「ゲーテ『ファウスト』における「遠」と「近」」『ドイツ文学論攷』第47号、阪神ドイツ文学会、2005年12月25日、63-82頁。
  4. 霧、雲、そしてヴェール――ゲーテ『ファウスト』第二部における「覆い」――、『モルフォロギア』第24号、ナカニシヤ出版、2002年10月30日、93-107頁。
  5. 外観と存在――『ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代』における服装描写――、日本ゲーテ協会『ゲーテ年鑑』第41巻、1999年10月1日、139-156頁。

翻訳

マンフレート・オステン:日本の現代作家12人の横顔――桃の実のエロス――、鳥影社、195頁、2008年1月25日発行。

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