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文学部講演会・シンポジウム「Women in Christianity(キリスト教における女性)」

 20181030岡山大学文学部では、下記のシンポジウムを2018年10月30日に開催いたします。ぜひご参加ください。
■Women in Christianity(キリスト教における女性)
【日時】2018年10月30日(火)13時-17時
【場所】岡山大学津島キャンパス文法経1号館2階文学部会議室
下記の地図のN3の建物の2階です。
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/access/soumu-access_tsushima_all.html
津島キャンパスまでのアクセスについては下記の地図をご覧ください。
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/access/access_4.html

【講師および演題】
海老原晴香(白百合女子大学講師), Macrina the “Philosopher” and role of women in the Early Christianity(「愛智者」マクリナと初期キリスト教における女性たちの役割)

阿部善彦(立教大学准教授), Unnamed Women and Meister Eckhart: Female Gender Role in Late Medieval Spirituality (マイスター・エックハルトと無名の女性たち-中世後期の霊性における女性性の意義)

鶴岡賀雄(東京大学名誉教授・南山大学宗教文化研究所ローチ講座研究所員), “Seek yourself in Me”:Teresa of Avila’s Feminist Mysticism(「私の中にあなたを探しなさい」-アビラのテレサの「フェミニスト」神秘主義)

Vassa Kontouma(フランス高等研究実習院宗教学部門教授・教務部長、フランスビザンツ研究所所長), The Paradigm of Adam and Eve. Married Women in Byzantium and Beyond(アダムとイヴのパラダイム:ビザンツ以降の社会における既婚女性)

【特定質問者】足立広明(奈良大学教授)、松村康平(東京大学大学院総合文化研究科博士課程)
【使用言語】英語(読み上げ原稿の配布あり、質疑応答には通訳がつきます)

【概要】
 キリスト教的世界観は古代ギリシア・ローマ的世界観とならんでヨーロッパ文明の基礎を築いてきましたが、キリスト教における女性の位置づけをめぐっては、今日、しばしばフェミニズムや男女共同参画の視点から批判にさらされています。とくに批判の対象となるのは、「父なる神」やその「息子」として表現されるキリスト教の父権的神概念や、女性蔑視ともとれる聖書中の記述、男性しか聖職者になることを認めないカトリックや正教会の位階制度、あるいは聖母(キリストの母)に課せられた処女性などです。
しかしながら、聖書中には女性に対する男性の支配を正当化していると見受けられる記述がある一方で、男女の平等を説き、互いの自立と協力を推奨する記述も散見され、聖書における男女の位置づけに関しては必ずしも一貫していません。また、現在ではカトリック教会や正教会をはじめ大多数のキリスト教教会において認められていない女性聖職者ですが、初代教会時代には女性の助祭が存在していたことが確認されており、正教会の伝統においても少なくとも10世紀頃まで女性助祭が活躍していたことが記録に残っています。また、女子修道院やその世俗社会における福祉・教育活動面での貢献は歴史的にも極めて大きく、偉大な神秘家と呼ばれる人々の中に女性が多く存在することも事実です。
このような状況を踏まえ、本シンポジウムでは、聖書の記述をはじめ東西キリスト教の伝統におけるさまざまな時代と地域において、「女性」なるものがどのように理解され、またどのような役割を果たしてきたかという点をそれぞれの専門家の報告によって明らかにし、キリスト教における女性の位置づけについて改めて検証することを目的としています。

【対象】どなたでもご参加頂けます。

【参加費用】無料

【申込方法】申込不要

本件担当
社会文化科学研究科助教(特任) 袴田 玲 E-mail:rhkmd@※
※@の後にokayama-u.ac.jpを付加してください。
チラシはこちら